「「おはようございます。」」
「おはようございます。」
警備員の人にＩＤカードを見せて中に入る。
敷地内をしばらく歩いて、建物に入った。
「それじゃ。また後で。」
シンジが言う。
「うん。」
シンジに微笑んだ。

階段を上がって、３３号室に入る。
「おはよう。」
マヤが、私の方を見て言う。
「おはよう。」
マヤに微笑んだ。

「寒いわね。」
机に荷物を置きながら言った。
「そうね。そろそろ春のはずなんだけど。」
マヤが、端末を見ながら言う。
「そうね。」
そう言って、端末のスイッチを入れた。

何度目かの昼休みを告げるベルが鳴った。
「行こっか。」
マヤが言う。
「ええ。」
マヤの方を見た。

階段を降りていくと、建物の入り口に、シンジと青葉、日向、そしてミサトが待っていた。
「お待たせ。」
口を開いた。
シンジが微笑む。
「じゃ、行こっか。」
ミサトが、そう言って歩き出した。

マヤと青葉、そして日向が、先に歩いていく。
少し離れたところで、口を開いた。
「何か分かった？」
「人工進化研究所みたいね。」
ミサトが言う。
「そう．．．」
相槌を打った。
「まあ、そのくらいしかないけど。」
「そうね。」
「．．．」
「やっぱり、エヴァかな？」
「そうなんじゃないの。やっぱり。」
「そう．．．」
沈黙が流れた。

「やっぱり、シンジ．．．なのかな？」
そう言って、シンジの方を見た。
シンジが、私を見て、そして、また、前を向いた。
「そうかもね。」
シンジが呟く。
「そっか．．．」
沈黙が流れた。
 

カフェテリア

空いているテーブルにトレイを置き、椅子を引いて腰を下ろす。
シンジが、トレイを置いて、腰を下ろした。
「食べようか？」
「うん。」
そう言って、箸を取った。

「ここで、食べるのも、あと少しね。」
お茶を置いて、外を見ながら言った。
「そうだね。」
シンジが、お茶を飲み込んで言う。
「いつまで続くのかと思ったけど、なんか、不思議な感じ。」
「そうだね。」
「拘束されてるときも、そんな風に思ったけど．．．」
シンジを見た。
「．．．」
シンジが、私を見ていた。
沈黙が流れた。
 

昼のシフト終了のベルが鳴った。
「それじゃ、お先に。」
そう言って、マヤが、端末の電源を落として、立ち上がる。
「お疲れ様。」
マヤが、部屋を出て行った。
「さてと．．．」
そう言って、端末の電源を落として、立ち上がった。

階段を下りていくと、建物の入り口に、シンジが、立っていた。
「お待たせ。」
「ううん。」
シンジが、小さく首を振りながら答えた。

門への通路を歩いていた。
「なんか、暇ね。」
なんとなく口を開いた。
「そうだね。受験勉強もないし。」
シンジが答える。
「うん。まあ、春休みっていう感じかな。」
「そうだね。」
「ね。」
「何？」
「どこか行こうよ。」
「うん。どこがいい？」
「そうだな．．．ディズニーランドとか、スキーとか。」
「スキーは、大変そうだね。」
「ここからだと、近いけど．．．そうね、着るものとか用意しないといけないか．．．」
「うん。まあ、２週間あるから、この週末に揃えて、次の週末に行くっていう手もあるかな。」
「うーん。まあ、ちょっと調べてみるね。ディズニーランドは、行けばいいから、いいわよね。」
「いいけど、カップルが行くところじゃないの？」
思わず、シンジを見た。
シンジが、私を見る。
「シンジ？」
「ごめん。カップルってことで。」
「よろしい。」
「じゃあ、ちょっと調べてみよう？」
「うん。ちょうどいいかも。」
「暇つぶしに？」
「うん。ふふふ。」
「ははは。」
思わず、シンジと笑っていた。
 

メゾン松代

シンジの部屋で、ホームページを色々見ていた。
「ウェアとか買うのは、長野に行けばよさそうだけど、そろそろ、シーズンが終わりみたいだね。」
シンジが言う。
「そうね。」
「どうしようか？」
「うん。初めてだから、あんまりうまく滑れないよね？」
「うん。」
「雪が少ないと、ちょっと嫌かな．．．」
「そうだね．．．」
シンジが、伸びをしながら言う。
「．．．」
シンジを見ていた。
シンジが、伸びを止めて、ディスプレイを見る。
「今頃だと、ウェアとか安そうだけど．．．」
そう言って、シンジが、私を見る。
「ディズニーランドに行こう？」
シンジが言う。
「そうね。」
シンジに頷いた。

「じゃあ、今度の週末とか？」
シンジが聞く。
「うん。それで、いいんじゃない？」
「了解。一応、ミサトさんに言わないといけないんだよね？」
「うん。言いに行く？」
「そうだね。」
そう言って、シンジが立ち上がる。
私も、ベッドから立ち上がった。
 

「ミサトさん？」
シンジが言う。
「はーい。」
ミサトの声がした。
少しして、ドアが開く。
「何？」
ミサトが言う。
「今度の週末、ディズニーランドに行こうと思うんですけど。」
「二人で？」
「はい。」
「了解。あんまり遅くならないでね。泊まっちゃうとか。」
ミサトが、ほんの少し笑いながら、シンジと私を見る。
「はあ．．．」
シンジが少し困ったような顔をする。
「泊まるときは言わないといけないんでしょう？」
ミサトに聞いてみた。
「ていうか、予定を出しておいてくれればいいわ。監視と警備の都合だから。面と向かって言うのも、なんでしょう？」
ミサトが、苦笑いしながら言う。
「うん。まあね。」
苦笑いしながら、答えた。
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モニターのこちら側 Genesis 3:73 完 

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