アスカとウィンドウショッピングしていた。
春物が並び始めていた。
「これ、似合うかな？」
アスカが、赤と白の細かいストライプのシャツを胸の前にかける。
アスカを見た。
アスカの髪が、赤と白のストライプにかかる。
「似合うよ。アスカ。」
「そう。」
アスカが微笑む。
「赤のチョーカーとかするの？」
「そうね。いいかも。
　買ってくるね。」
「うん。」
アスカがキャッシャーに歩いていく。
私もシャツを見た。
青と白のストライプ．．．

「お待たせ。」
アスカの声。
「うん。」
アスカを見た。
「レイは、買わないの？」
「うん．．．いいかな。」
アスカに微笑んだ。
「それとか。見てたんでしょ？」
アスカが青と白のストライプのシャツに視線を向ける。
「うん。」
アスカがシャツを取った。
「行こ。」
アスカが私の手を引いていく。
「待ってよ。」

ショッピングバッグをさげて歩いていた。
バレンタイン・デーのポップが目に入る。
「バレンタイン・デーか．．．」
アスカが呟いた。
「．．．」
沈黙が流れた。

「レイ、買った？」
アスカが口を開く。
「何を？」
「バレンタイン・デーのチョコ。」
「ううん。買ってないよ。」
「そうよね。」
アスカが呟く。
「．．．欲しい？」
アスカを見た。
「そうね．．．」
アスカが売り場を見ている。
「アスカ。」
アスカの手を取った。

「じゃ、私、あっちで買うから。」
「うん。」
アスカが別の売り場に歩いていく。
「どれにしようかな．．．」
ディスプレイを見ながら呟いた。
 

カフェ ラ ミル

「レモン・ティー２つ、お待たせしました。」
ウェイトレスが、ポットとカップを置いていく。
「ごゆっくり。」
ウェイトレスが席を離れていった。

「アスカ。これ。」
アスカに赤い包みを渡した。
「これ。」
アスカが私に白い包みを渡す。
「「開けてみて。」」
思わずハモッていた。
「ククク。」
アスカが笑う。
「フフフ。」
私も笑った。
笑いながら包みを開けていく。

「あ。」
ストロベリーのキスチョコだった。
「あ。」
アスカも声を上げる。
私は、生チョコレートのキスチョコを買った。
アスカを見た。
アスカの頬が少し赤いような気がした。
アスカが私を見る。
頬が熱くなる。
アスカがぎこちなく微笑む。
アスカに微笑んだ。
「食べてみてよ。」
アスカに言った。
「うん。」
アスカが一つ取って、口に入れる。
アスカがテーブルを見ながら、口を動かしている。
アスカが私を見る。
「レイ．．．」
その声を聞きながら、アスカの唇に唇を重ねた。
アスカの舌に舌を絡める。
生チョコレートのこくのある甘さが口の中に広がっていく。
アスカの唇から唇を離した。
アスカがカップを両手で挟むように持ち上げ、レモンティーを口に含む。
私もそうした。
「レイ．．．」
アスカが呟く。
アスカに頷いた。
ストロベリーのキスチョコを一つ取って、口に入れる。
軽く噛んで、舌の上で溶かしていく。アスカから視線をそらしながら。
アスカを見た。
「アス．．．」
アスカの唇が私の唇を塞ぐ。
アスカの舌が私の舌にからんだ。
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モニターのこちら側 Genesis 2:Ex.2 完 

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